60歳から始める入れ歯の基礎知識と選び方

2025.10.17

春日井市にある歯医者　竹村歯科クリニック　院長の竹村です。

入れ歯は、歯を失った方々の生活の質を向上させるための重要な補綴治療の一つです。

特に60歳を迎えると、歯の健康が全身の健康に与える影響も大きくなるため、適切な入れ歯の選択と管理が求められます。

本記事では、60歳以上の方々を対象に、入れ歯の基本的な知識から選び方、メンテナンス方法まで詳しく解説します。

これにより、入れ歯に関する疑問や不安を解消し、快適な生活をサポートする一助となれば幸いです。

1. 60歳からの入れ歯の必要性

歯を失う原因として、むし歯や歯周病が挙げられます。

特に60歳を過ぎると、これらの原因による歯の喪失が進みやすくなります。

歯がないことで食事が難しくなり、栄養バランスが崩れる可能性も高まります。

また、見た目の変化や発音の問題も生じるため、心理的な影響も無視できません。

入れ歯を装着することで、これらの問題を解決し、日常生活を快適に過ごすことが可能になります。

入れ歯は、失った歯を補うことで咀嚼機能を回復させ、

食事の際の満足感を取り戻すだけでなく、顔の形を保ち、

歯がないことによる顎の沈みを防ぐ役割も果たします。

これにより、表情が豊かになり、コミュニケーションが円滑になります。

また、適切な入れ歯の使用は、他の歯への負担を軽減し、口腔内全体の健康を維持する助けにもなります。

2. 入れ歯の種類と特徴

入れ歯には主に二つの種類があります。第一が「部分入れ歯」で、失った歯の部分を補うために使用されます。

これは、周囲の健康な歯に留め具で固定されるタイプが一般的です。

部分入れ歯は、自然な見た目を維持しながら、失った歯の機能を補完する点が特徴です。

第二が「総入れ歯」で、上下のすべての歯を失った場合に用いられます。

総入れ歯は、口腔内の骨や歯茎の形に合わせて作られ、安定感を高めるために特殊な技術が用いられます。

最近では、インプラントと組み合わせたオーバーデンチャーと呼ばれるタイプもあり、より高い安定性と快適さを提供します。

さらに、近年では素材の進化により、金属を使用しないフルレジン製の入れ歯も普及してきています。

これらは金属アレルギーの方や金属部分が気になる方に適しており、

見た目も自然で軽量なため、多くの患者さんに支持されています。

3. 入れ歯の装着プロセス

入れ歯の装着には、いくつかのステップがあります。

まず、歯科医院で口腔内の状態を詳しく検査し、必要に応じてレントゲン撮影を行います。

これにより、骨の状態や周囲の歯の健康状態を把握し、最適な入れ歯の種類を選定します。

次に、歯型を取るための模型を作成します。

この過程では、快適な装着感を得るために、細かい部分まで正確に計測します。

また、噛み合わせのバランスも重要な要素となり、しっかりと確認されます。

入れ歯が完成すると、試着を行い、必要に応じて調整を行います。

完璧なフィット感と機能性を確保するため、数回の調整が必要となることもあります。

これにより、日常生活での違和感や不便さを最小限に抑え、自然な感覚で入れ歯を使用できるようになります。

4. 入れ歯による生活へのメリットとデメリット

入れ歯の最大のメリットは、失った歯を補うことで食事を快適に行える点です。

これにより、様々な食材を楽しむことができ、栄養バランスの良い食生活が可能になります。

また、発音が明瞭になり、会話時のストレスも軽減されます。

見た目の面でも、入れ歯を装着することで自然な笑顔を取り戻し、自己肯定感が向上します。

これにより、社交的な活動が活発になり、精神的な健康にも良い影響を与えます。

一方で、入れ歯のデメリットとしては、初期の装着時に慣れるまでに時間がかかることや、

定期的なメンテナンスが必要である点が挙げられます。

また、長期間使用すると、歯茎や周囲の歯に負担がかかることもあります。

さらに、経済的な負担として、入れ歯の購入費用や定期的な調整費用がかかることも考慮する必要があります。

5. 入れ歯のメンテナンス方法

入れ歯を長持ちさせるためには、日常的なメンテナンスが欠かせません。

毎日の清掃は基本であり、専用のブラシや洗浄剤を用いて丁寧に洗浄することが推奨されます。

これにより、細菌の繁殖を防ぎ、口腔内の健康を維持します。

定期的な歯科医院でのチェックも重要です。

入れ歯のフィット感や状態を確認し、必要に応じて修正や再調整を行います。

これにより、快適な装着感を保つとともに、歯茎や周囲の歯への負担を軽減します。

保存方法にも注意が必要です。

使用しない間は、専用の容器に水や専用の保存液を入れて保管することで、乾燥や変形を防ぎます。

また、高温多湿な場所を避けることで、入れ歯の素材を長持ちさせることができます。

【参考情報】タフデントとポリデントの違い：入れ歯洗浄剤選びのポイント

6. 入れ歯治療の経済的側面

入れ歯の費用は種類や材料、治療内容によって大きく異なります。

一般的な部分入れ歯であれば比較的低コストで済む一方、

総入れ歯やインプラントと組み合わせたオーバーデンチャーは高額になる傾向があります。

治療を選ぶ際には、予算と必要な機能をバランスよく考慮することが大切です。

多くの保険プランでは、入れ歯の一部費用がカバーされます。

しかし、保険の適用範囲や自己負担額はプランによって異なるため、事前に詳細を確認することが重要です。

また、歯科医院によっても費用が異なるため、複数の医院で見積もりを取ることもおすすめです。

経済的な負担を軽減するために、ローンや分割払いなどの支払い方法を提供している歯科医院もあります。

これにより、一度に大きな費用を支払うことなく、必要な治療を受けることが可能となります。

また、自治体や福祉団体による支援制度を活用することも検討してみてください。

まとめ

60歳を迎え、入れ歯の選択は生活の質を大きく左右する重要な決断です。

本記事では、入れ歯の必要性や種類、装着プロセス、生活への影響、メンテナンス方法、そして経済的側面について詳しく解説しました。

入れ歯を正しく選び、適切に管理することで、健康で快適な生活を維持することが可能です。

不安や疑問がある場合は、信頼できる歯科医師に相談し、自分に最適な治療法を見つけることをおすすめします。

入れ歯を通じて、笑顔あふれる毎日を取り戻しましょう。

当院では、入れ歯のケアに関するご相談や適切な洗浄方法についてのアドバイスを行っています。

ご質問やご不明点がありましたら、お気軽にお問い合わせください。

健康な口腔環境の維持をサポートいたします。

竹村歯科クリニック

愛知県　春日井市　味美　白山町１丁目４−１

歯科医師　院長　竹村　洋志

参考/院長紹介ページ

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